NO.16 【甘いものが止められない理由】
新年を迎えたと思えば、あっという間にもう1カ月が経ちました。
早いですね~。
この分では、すぐに夏がやってきそうな気がします(笑)
甘い物がクセになっている人は意外に多いようです。
カウンセリングで、毎日数枚のチョコレートを食べないといられないという人がいました。
会社のデスクの引き出し1段分は、すべてチョコレートと言われていました。
じゃあ、どうして甘いものは止められなくなるのでしょうか?
甘い物や清涼飲料水に含まれる精製された糖分は、急速に体内で吸収されて、高血糖を引き起こします。
人間の身体にはバランスを取ろうという機能が生まれつき備わっています。
この急激に上がった血糖値を下げようと、膵臓から大量のインシュリンが分泌され、血糖値を低下させます。
すると、血糖値を上げるホルモン(グルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンなど)が出されます。
こうして、急激な変化をくり返すことで血糖の調節がスムーズに行えなくなり、低血糖を起こしやすくなります。
私たちの身体は、血糖値が上がってくると肝臓がグルコース(ブドウ糖)からグリコーゲンに変えて貯蔵します。
血液中のグルコースがどんどん取り込まれるために、血液中のグルコースは低下し血糖値が下がります。
身体が血糖値の低下を感知すると、今度はグリコーゲンからグルコースへ分解され、血糖値を上げようとしますが、その時に副腎から多く分泌されるのがアドレナリンです。
アドレナリンは神経伝達物質で攻撃ホルモンと言われ、イライラさせる作用があります。
というわけで、低血糖になるとイライラしやすくなり、すぐにまた甘い物をほしくなってしまうのです。
脳にとってのエネルギー源はグルコースです。
脳はグルコースを蓄えることができません。そのため、エネルギーとして常にグルコースが必要なのです。
しかし、糖分を過剰に摂取していると、低血糖につながってしまいます。
低血糖に陥った脳は、エネルギー源であるグルコースが不足するので、頭が働かなかったりボーっとしたり、さらには脳細胞の破壊にもつながってしまいます。
低血糖になると、脳を優先的に守ろうとして血液が脳に集中するため、体の臓器や末梢血管までの血流が悪くなり、手足の冷えや皮膚の疾患などが起こるといわれます。
また、アレルギーなどが起こりやすいのも低血糖時だと考えられています。
低血糖状態は精神と体の両方にストレスを生み出し、疲れや飢餓感、頭痛、震え、不安感などの症状につながってしまいます。
アメリカ合衆国ニュージャージー州にあるプリンストン大学で、数年に渡り砂糖依存の研究がされ、摂取量の増加および離脱症状が確認されています。
どうすれば、甘いものを止めることができるかということですが、通常ダイエット中は、お菓子や甘い飲み物などは基本的には禁止です。
初めは、無理かもと不安いっぱいの方も、ほとんどの場合1週間我慢できれば正常に戻ってきます。
あれほど好きだった甘いものが、ほとんど食べたくなくなったという方もいるくらいです。
禁断症状を取るには1週間くらいは必要です。
きついのははじめの数日だと思います。
乗り切るには、3度の食事をきちんとバランスよく食べ、水を良く飲むことが大切です。
甘いものがほしくなったら、フルーツを食べるのも効果的です。
あとは、食べられる環境をできるだけ避けるために、運動や趣味など何かに集中することで食べなくなります。