NO.74  自分の身体は自分が望むようになります!

ヨガ

2018~19年の冬はインフルエンザが猛威をふるいました。花粉量も非常に多いと予想されています。しばらくは嫌な季節が続きますね。

今回は、体調がすぐれない原因とメンテナンス方法について考えてみましょう。


薬は症状を抑えてくれるだけ

本来、人間の身体は正常に働くように(健康でいるように)できています。
ですから、不調や不良が起きるのは、何か間違ったことをしている可能性があるからだと考えた方が良さそうです。

私自身は、体調がすぐれないと、まずは暖かくして寝る、身体を休めるという方法をとります。
薬は、ほとんど飲みません。薬が悪いということではなく、薬に頼ってしまうと自分で治そうとする力が低下するからです。

薬は症状を抑えてくれますが、根本的に身体を改善してはくれません。
お仕事柄、ゆっくり寝ていられない場合もあるでしょう。試験の日に重なることもあるかもしれません。そんな時は薬を利用することも必要だと考えます。

しかし、身体を休める時間が取れるなら、身体本来の力をしっかり発揮させる方が、後々、病気になりにくい身体を作ってくれます。

体調がすぐれないときは、原因を考えよう

体調がすぐれない原因を考えたことはありますか?
食生活や生活習慣(運動不足や睡眠不足など)、ストレス、心の持ち方(これは病気になる非常に大きな原因です)など、自分が健康でいるための何かが合っていないのです。

私も若い時は鎮痛剤が離せない時期がありました。頭痛がひどくて、飲まないと普通には過ごせないので、常に鎮痛剤を持ち歩いていました。飲めば楽になるのでついつい飲んでしまいます。
鎮痛剤は、痛みを引き起こす体内のプロスタグランジンとよばれる成分を減らすことで痛みを抑えます。普通は、痛みが起きるとプロスタグランジンが産生されて、痛みを解消するために血管を拡張して血流を促そうとします。ですから、このプロスタグランジンを減らしてしまうと、血流障害を起こします。

痛みが収まって薬を飲まなくなると、身体は回復しようと血流を促すためにプロスタグランジンが産生され、また痛みがぶり返します。そして、また薬を飲むといった悪循環を繰り返してしまいます。
私がまさにこの状態だったのです。「なぜ、頭痛を起こしてしまうのか?」と考えもせず、薬に頼っていました。

薬を飲み続けて数値を安定させるのは正しいこと?

症状がひどくなれば、病院にかかる方も多いと思いますが、薬は根本的な改善はしてくれません。
西洋医学は、対症療法を主に考えられていて、身体本来が持つ免疫力や自己治癒力で治そうとはしないのです。
どこかの臓器が悪くなればその臓器のみが注目され、対症療法で治療されます。臓器が悪くなった原因である生活習慣や食生活などを含め、自己免疫力を発揮させるような治療はされません。

生活習慣病といわれる病気(高血圧、高脂血症、糖尿病、痛風など)は、基準値にひっかかればすぐに薬が出されます。
一度飲み始めると、ずっと飲まれる方が多いと思います。「数値が下がっているから治っている」と勘違いされている方もおられます。
強制的に数値を下げているだけなのですが、指標が欲しい私たちは、数値内に収まっていれば安心してしまいます。だから、ずっと飲み続けてしまいます。

忘れてはいけないのが、根本的に治っているわけではないということです。
薬には必ず副作用があります。すぐに現れない症状でも、飲み続けるうちに別の病気を作り出す可能性は上がります。

自分で身体と向き合って間違っていたことを正さなければ、本来の健康は取り戻せないのです。

身体の不具合を常にチェックしてメンテナンスを!

身体は買い替えができません。
よく電化製品に例えてお話しますが、長年使っていれば、何らかの不具合は生じてきます。ですが、毎日きれいに磨いてメンテナンスをしていれば、同じ製品でも寿命は数倍も違ってきます。

身体も同じことがいえます。自分の身体の不具合を常に感じ、そうならないようにメンテナンスをしっかりするべきなのです。
病気になってから慌てて身体をドクターに丸投げして病気が治るのでしょうか?
時間もお金もかかり、ストレスが増えて免疫力がさらに低下してしまうだけです。
ドクターに治してもらおうとする人は、依存度が高く、自分で自分の身体を何とかしようという気持ちが低いのではないでしょうか。

自分の身体を一番わかっているのは自分自身です。
癌などの重い病気から生還されている人のほとんどは、自分の身体は自分が一番よくわかっていると気づき、依存するのではなく自分で改善方法を調べて行動に移しています。

84歳の「きくち体操」の創始者の菊池先生がTVで、「寝たきりにならないよう、ボケないようにしたいなら自分で努力するしかないのよ!」とおっしゃっていたのが耳に残っています。
何もしなければ筋力も骨量も低下していくでしょうし、生活習慣に気をつけていなければ、一生薬のお世話になるかもしれません。
くよくよ悩むストレス生活をしていると、血流は低下し、健康状態を維持できなくなります。

自分の身体は自分が望むような状態になります。
体調がすぐれないと悩む人は、健康でいるために身体のことを考えていますか?身体と向き合っていますか?
もしかしたら、病気は自分が作っているのかもしれませんよ。
ひとつしかない自分の身体を大切に!

山田有希子(薬剤師・サプリメントアドバイザー・ナキュア代表)
薬科大学卒業後、薬剤師や美容アドバイザーなどを経て2001年
サプリメントショップを開業。個人顧客からメーカー企業まで幅広く事業を展開。
日本ニュートリション協会会員。