NO.56 早期発見のための癌検診は本当に良い?
芸能人の癌患者さんが最近多いですね。芸能人だけではなく、もちろん一般人にも広がっている癌。これだけ医学が発達しているにもかかわらず、増える一方の癌です。
私たちは、癌はとても恐ろしい病気であるという認識を持っています。 芸能人が癌になると、早期発見の大切さを力説され、検診を受ける人が増えます。 尿で簡単に全身の癌が見つけられる検査まで現れていて、実用化が目指されています。
検診で見つからなければ「排泄されていた」かもしれない癌細胞
私たちのからだは、毎日のように癌細胞ができては排泄されていっています。
検診で見つかった癌は、もしかすると知らないうちに排泄されるべき癌細胞かもしれません。 それを早期に見つけて、治療することが本当に良いのかどうか…。
癌の初期だといわれた人は、日常生活を普通に送っていて自覚症状がない方が多いようです。
「癌は怖い!」と思い込んでいる私たちは、「癌」という言葉を聞いただけでうろたえます。知らなければ普段の日常だったのが、一気に病人になってしまいます。
抗癌剤の怖いところ
そしてドクターからは、今すぐ治療をすれば大丈夫ですと治療を促されます。 私の身近にも癌にかかった人が結構います。抗癌剤を行って最後まで苦しんだ人もいるし、抗癌剤を最後まで拒否し続けた人もいます。抗癌剤治療で治っている人もいます。
抗癌剤を拒否すれば、ドクターは患者を診察することに消極的になります。 抗癌剤がすべて良くないわけではないかもしれませんが、副作用が出ない範囲で患者一人一人にきちんと向き合って量を決められているのかは不安になります。 一定の基準にすべてを当てはめて治療しているように思えます。だから、副作用の害の方が勝ってしまう患者さんも多いのでしょう。
抗癌剤は癌細胞だけを選択して攻撃することはできません。健康な細胞を必ず攻撃してしまいます。
抗癌剤は、変異原性(DNAや染色体を損傷して遺伝情報の変化を引き起こす)を起こしやすく、催奇形性や発がん性のリスクが高い薬剤です。ナースが抗癌剤を扱う場合は、曝露しないように、頭髪を完全に覆うことができるキャップ、眼球への飛散を防ぐためのゴーグル、エアロゾルの吸入を防ぐためのフィルターマスク、厳重なガウンと手袋の個人防護用具は必ず装着する必要があります。飛沫となった微量な薬液が目や口に入れば、健康被害が出るのだそうです。抗癌剤で癌ができると書かれているのです。
癌は、自分のからだに向き合うことを教えてくれる病気
こんな怖い薬をからだに入れるわけです。微量でも健康被害が出るといわれている薬を、からだに大量に入れます。癌細胞だけに攻撃できるわけはなく、体全体が弱ります。せっかく早期発見しても、癌の再発や転移の可能性が強くなり病院から出られなくなる人も多いといわれます。
癌の初期で発見され、切除手術だけで終われば良いと思いますが、その後にほとんどセットになってくるのが放射線や抗がん剤なのです。
もちろん放射線や抗癌剤で治っている方もいます。免疫力が強くて健康な細胞への副作用が少なかったのか、臓器自体が丈夫だったのだと思いますが、それは人によって異なります。
何を選択するのかは自分が決めることです。癌は、自分のからだにきちんと向き合うことを最も教えてくれる病気であるのかもしれません。
考えは人それぞれなので、何が正しいということはありません。
異常化した自分の細胞の処置を判断するのは自分
早期発見は、治療のスタートが早くなり、からだへのダメージを早く与えることにもなります。
自分の体をドクターにすべて委ねる治療が、本当に良いことだとは私には思えないのです。癌はそもそも自分の細胞が異常になっただけです。今までの生活を見直し、からだを根本から改めようとすれば改善は可能だといわれています。
敵対視するだけで、やっつけることがすべてだと考えることが果たして正しいのか、疑問が残ります。
どう考え、どう選択するのかは自分自身です。ドクターにすべてを委ねないで、自分で調べて自分で感じて、自分が判断するべきではないでしょうか。
山田有希子(薬剤師・サプリメントアドバイザー・ナキュア代表)
薬科大学卒業後、薬剤師や美容アドバイザーなどを経て2001年
サプリメントショップを開業。個人顧客からメーカー企業まで幅広く事業を展開。
日本ニュートリション協会会員。