NO.51 他人と比べたがる私たち

赤い花

私たちは常に他人と比べたがります。
というか、自然と身についているので、知らず知らずのうちに自分を誰かを比較してしまっているようです。

分野別の通信簿が比較体質を助長している

それは、子供の頃からの教育の影響なのでしょうね。
通信簿で5を取ればうれしく、褒められもすると思います。3の人はその人を羨ましいと感じます。でも1の人からすれば、3の人だって十分羨ましいのです。

じゃあ、1の人は5の人より劣るのでしょうか?

まったくそんなことはありません。たまたまその学科ができなかっただけです。
教育は、学科に分かれているために、その分野だけが評価されます。だから5の人は偉くて、1はダメだというレッテルを貼られてしまうのだと思います。
比較して自分を判断するという性質、それを長年にわたって叩き込まれている私たちには、それが無意識のうちに染みついているのかもしれません。

何でも持っている人ほど、今あるものに目を向けることができない…!?

ある友人が、とても裕福で何でも持っていて、食事に行く時もいつも高級品に身を固め、周りからは羨望の眼差しで見られていました。
それなのに、彼女はいつも周りと比べ、誰かのちょっとした言葉に傷つき、自己否定してばかりいました。そのせいかどうかはわかりませんが、彼女は重い病気にかかってしまいました。
何でも持っている人ほど「もっと、もっと」と望むのかもしれないですね。今あるものに目を向けることができなければ、手に入れてもすぐに次が欲しくなってしまいます。

他人と比べて自分を傷つけるほど無意味なことはない

自分の基準は自分で良いのです。自分がなりたい自分に少しでも近づけているか、自分が心地よく生きているか。それが一番大事なことです。

他人と比べて自分を傷つけるほど無意味なことはないと思います。他人と比べずに自分の中で常に向上していこうと考える人は、とてもキラキラ光っています。本当に素敵な人は、誰とも比べないで与えられた自分に満足できる人だと思います。

健康な人ほど自分を失わず、何処かにその人なりの自信を持っています。これは共通した傾向だと思います。まず自分のことを自分が認めてあげることができなければ、健康で幸せな未来に向かって進んで行くことはできません。

比較して一喜一憂するよりも「なぜそうなのか」を知る気持ちが大切

自分はこの世に一人しかいません。自分を認めてあげるのは自分しかいないのです。他人と比べていても何にもなりません。大事なのは「自分がどうか」だけです。

血圧の基準値と同じで、それを自分に当てはめるのは間違いです。自分の基準は自分で良いのです。血圧は個々にその時点で必要な値を示します。何でその値なのかを知ることが大切で基準値よりも高い低いと一喜一憂する気持ちの方が問題です。

まず、現在の自分を知る素直な気持ちと冷静な判断こそが、誰よりも健康でいられる基本だと思います。

周りのからの影響での葛藤の中、それに惑わされずに自分を自分が認めて生きることが、この世の中に誕生して一番勉強しないといけないことかもしれませんね。

山田有希子(薬剤師・サプリメントアドバイザー・ナキュア代表)
薬科大学卒業後、薬剤師や美容アドバイザーなどを経て2001年
サプリメントショップを開業。個人顧客からメーカー企業まで幅広く事業を展開。
日本ニュートリション協会会員。