NO.44 自分のカラダを丸投げする人
先日、あるサプリメント業者の方が話されていたことですが、自分のカラダのことを自分で決めずに、丸投げする人が多すぎるとおっしゃっていました。
とにかく、効くのか効かないのか、今まではどうだったのか、そればかりが気になるようだと…。
毒舌で有名な内海聡先生(自らをキチガイ医と名乗られています)も、患者は医者にカラダを丸投げし過ぎているとおっしゃっています。丸投げした時点で病気は治りにくくなるそうです。
カラダは一人ひとり違うのに、出される薬や治療方法はほとんど同じ
世の中でカラダが全く同じという人は誰一人いません。だから、同じものを食べても正直なところ味覚も感じ方は異なると思います。美味しいと感じても、Aさんの美味しさとBさんの美味しさは違うはずです。
カラダが感じる温度や痛み、見え方、聞こえ方など、すべてが本来は違うのだと思います。
医療は、その一人ひとりに細かくは対応はできません。統計を取って、平均データで血圧や血糖値などの基準値が決められています。それで病気かどうかも決まるのです。お薬もそのデータによって出されているわけです。
ですが、他の人と自分とはカラダが違います。体重も身長も違えば、食事内容も生活習慣も違います。なのに、出される薬は同じなのです。治療方法もほとんどが同じです。
ドクターの判断をあおぎつつ、自分で判断するのがベスト
洋服を買いに行った時のことです。マネキンが着ているとすごく良い感じと思った洋服を試着すると「???こんなはずじゃないのに…」って思うことありませんか?
自分が着ると、袖は長い、肩が落ちてる、太って見える…マネキンとは全然違う~!と思わずがっくりしたことが、私は何度もあります(^_^;)
もちろん、ぴったり似合う人もいるでしょう。
オーダーメイドではないので、合う人もいれば合わない人もいるのが当たり前ですよね。
自分のカラダを自分で見極められない人は、合わない洋服をそのまま着る人かもしれません。普通は似合う洋服、ぴったりくる洋服を見つけるまで探しますが、医者や他人にゆだねる人は、合わない洋服を着ていても平気な人のように思います。
自分のカラダの状態は自分しか把握できません。どんなに優秀なドクターでも、細かいところまで把握することは無理なのです。
ドクターの判断をあおぐことは必要かもしれませんが、自分の判断が一番重要なのです。
たとえ末期癌であっても自分が良いと思う方法を選択したい
丸投げする人は、自分のカラダなのに、自分で責任を全く持つことができない状態です。手術を選択するのか、薬で治療するのか、また別の方法を試みるのか…最終的に選択するのは自分です。
それは、末期癌であってもそうだと思います。末期癌で完治されている人は、他人がどうか医師がどうかではなく、自分のカラダに責任を持って、自分が良いと思う方法を選択してそれに向かって進んでいる人ばかりです。丸投げしてしまうと、体は良くしようという意欲をなくしてしまいます。
他人にカラダをすべてゆだねてしまうと、なかなか前向きになれないように思います。誰かがどうにかしてくれると考えた時点で免疫力が低下してしまいます。自分の意志で自分が改善しようとすることがカラダを変えるのです。
自分のカラダの声に耳を傾けながら生活しよう!
カラダの不調は、自分の体の状態を自分がきちんと感じることができない信号でもあります。何を食べると調子が良いのか、何を食べると体調が悪くなるのか、どのような生活習慣であれば元気なのか…、もっと自分のカラダのことを知るべきだと思います。
誰かが良いから自分にも良いとは限りません。誰かの効果ではなく、自分のカラダがどう感じるかが一番大切なことです。
災害が多くなってきている現代では、何かあった時に他人にゆだねていては体調管理はできません。自分のカラダを丸投げせずに自分がしっかり把握するために、もっと自分のカラダに敏感になることが必要だと思います。
山田有希子(薬剤師・サプリメントアドバイザー・ナキュア代表)
薬科大学卒業後、薬剤師や美容アドバイザーなどを経て2001年
サプリメントショップを開業。個人顧客からメーカー企業まで幅広く事業を展開。
日本ニュートリション協会会員。