NO.42 人と同じであるという安心感から抜け出す
私たちは、本来霊的な力というか直観力というか、感じる力を生まれた時から持っているそうです。
その力は、本来の自分のパワーを一番出すことができる道を選択することができる力なのです。
ですが、その力を私たちはどんどん退化させていっています。
成長するにつれ、自分の感じたことより人や社会の目を重視にするように…
子供らしさは、何でも感じたままに行動できる力でもあります。子供だから許される部分はありますよね。わがままであったり、ちょっと人に迷惑をかけてしまうことがあるかもしれません。他人と暮らす世の中ですから、当然、人に迷惑をかけることはいけないと思います。それは、成長とともにだんだん学び、自分を抑えることも理解していきます。ですが、本来の感じたまま行動する力まで、年齢とともに抑えていくのです。
私たちは小さい時から比較されて育てられてきています。○○くんの方が成績が良い、スポーツができるなど、どちらかといえばネガティブな比較をされて生きてきたと思います。そのせいか、周りと比較する目を無意識のうちに持ってしまっています。世間体を気にするために、人や社会の目を基準にして生きている人が非常に多いのではないでしょうか?
他人の基準に合わせて生きることはある意味、楽な方法
縛られているようで不自由な生き方にも思えますが、周りに合わせていれば、自分の考えを主張しなくても良いわけで、攻撃を受けることも矢面に立つこともなく、案外、楽なものだともいえます。自分が人と違う選択をすることは、その選択に責任を持たなくてはいけません。世間の価値観で生きて行けば、不具合が起きた時には、文句を言ったり否定をすることで、自分が責任を負うことがないのかもしれません。
誰かが創った、世間で認められた範囲の中で行動することは、ある意味、安全な中で生きることになり、自分自身が選択することがなくなっていきます。
やがて、自分の周りや、世の中で起きる出来事に無関心になっていきます。それでは、自分の本来持っている「直観力」「感じる力」がどんどん低下していくことになります。
また、他人の評価を求めて生きていると、だんだん自己否定が強くなっていきます。自分で自分を認めてきちんと評価できないと、何をやっても虚しいだけでなく、褒めてくれそうな誰かを探して、褒めてくれるまで自分を作ろうと自慢してしまいます。SNSなどはそれを一番表しているように思います。人が書き込んだ成功を羨ましく感じ、自分がみじめになり落ち込んだり、人からの評価を得たいために、羨ましく感じさせる作り話で賛同を得ている人もいます。自慢せずにいられない人というのも、自己評価できない自己パワーの乏しい人に見られる特徴です。
現代人は危険を察知する力が退化してきている!?
現代は天災も増えてきていますし、危険はありとあらゆるところに存在しています。その危険を察知する力、自分を守ろうとする力が私たちにはなくなってきているのです。動物の本能は地震などを感じることができますが、人間は「感じる力」を使わなくなってきているために、本来あったはずの力が退化しつつあります。
自分を守るため、自分のパワーを最大限に発揮できる道を選択するには、人と同じでなく自分が感じて選ばなければいけません。たとえそれが人と同じでなくても、自分が良いと感じる選択をするべきなのです。
自分で責任をもって人生の選択を決定すべき
まずは、どんな小さなことでも「直感力」を大事にします。
こっちの方が良い、なんとなく今日はその場所には行きたくない、この人とは合わない…そんな感覚を常に大切にしていくことから始めることです。
常に選択は自分の意志で行わなければいけません。日々の生活で、「あの人のせいでこんなことになった」「あの状況だから自分は失敗してしまった」、「あの人がダメだというからできなかった」というような、人のせいにする生き方を止める必要があります。そうでなければ、他人が自分の人生をコントロールすることになります。自分の人生の主導権を握るのは自分でなければいけないのです。
人と同じであろうとしない、人の評価を求めない、人の責任にしない…、すべては自分が責任をもって自分の人生の選択を決定すべきです。
山田有希子(薬剤師・サプリメントアドバイザー・ナキュア代表)
薬科大学卒業後、薬剤師や美容アドバイザーなどを経て2001年
サプリメントショップを開業。個人顧客からメーカー企業まで幅広く事業を展開。
日本ニュートリション協会会員。