新連載 NO.1【ヘルスコンシェルジュとは・・・】

薬剤師の山田有希子です。
今回より健康全般について、また色々とお話させていただきたいと思います。

薬剤師、サプリメントアドバイザーとして1万人以上のカウンセリングを行ってきた結果、病気や体調不良は、やはり自分が引き起こすべくして引き起こしていると感じます。
食生活やライフスタイルももちろんですが、心の持ち方や思い癖などによっても、病気を引き寄せてしまいます。

健康に関わる情報や商品は、テレビ、雑誌、インターネットなどの媒体を通して、私たちの暮らしに大量に入り込むようになりました。
薬ではなく食品として分類されているサプリメントについても同様で、その内容は実に多様で、間違ってとらえている方も少なくありません。
健康に関する考え方も変わってきている今、自分の体は自分で守る時代が来ていると言えると思います。

日本人は飢餓に対して強い民族だと言われ、飢餓に備えてエネルギーをセーブし脂肪を蓄えることが出来る遺伝子を持っているのです。
日本人のこの倹約遺伝子の保有率は約4割!日本人はそもそも太りやすく痩せにくい性質を持っていると考えられます。

便利になり飽食になった現代、私たち日本人の多くは、皮肉にもこの遺伝子のおかげで、余分なカロリーは体に貯め込むことになり、肥満や血液中の脂肪分増加などで、色々な体調不良や病気を患うこととなりました。

また、消費者が清潔や見た目の美しさ、価格を重視しすぎるあまり、抗菌剤や農薬、ホルモン剤や食品添加物などを使う製品が多くなりました。
食に対するあくなき欲求が、かえって体に不必要なものを取り込む結果になったのです。

本来私たちの体は、必要なものを取り込み、不必要なものは排泄するようにできているはずです。
ですが、栄養の吸収を低下させてしまうような極端なダイエットや血行不良、ジャンクフードやスナック菓子などの不必要な添加物の過剰に摂取、偏った食事で必要な栄養素の摂取不足、排泄機能の低下など、体を酷使する人が増えているのが現状です。

仕事に忙しく、なかなか自分のために気を使えないということなのかもしれませんが、自分の体は自分しか気にかけてあげることはできません。
不調に気づいてあげるのは自分しかいないのです。

変えなければいけないことを、体は病気という形でそれを気づかせようとします。
はじめのうちは、ちょっとした不調、それを放置していると、病気へと進行していきます。
不調が続くにもかかわらず仕事優先で、体を思いやれない人が多い、余裕のない現代なのでしょうか・・・

病気を引き起こしてから後悔することが多いようです。
そうなって初めて、自分の生活を変えなければと思うことになります。
そうならなければ、変わることができないのかもしれません。

自分のことを大切にすることは、体にとっても、精神にとっても、とても大事なことなのです。
自分を大切にできない人は、人も思いやれなくなります。

健康をアドバイスする上では、その人の立場や環境を理解した上で、改善できるように一緒に方法を考えていくことが大切だと思います。

規則正しい生活が良いと言っても、シフトによって夜勤や日勤が数日ごとに来る人もいますし、仕事の関係で昼夜逆転の生活の方もいると思います。
今の環境の中で、その人に寄り添って、できることから改善していくアドバイスが必要なのです。

コンシェルジュとは、ホテルの総合お世話係のような職業です。
宿泊客のあらゆる要望にお応えして、満足の行くホテルライフを過ごしていただくことをモットーにされています。

ヘルスコンシェルジュとは、健康における総合お世話係と言えます。
サプリメントだけではなく、体や心も含めた健康全般にかかわり、快適な毎日を過ごせるようなアドバイスを行うということだと思います。

健康産業にかかわる人は、知識を伝えるだけでなく、体と心の健康全般の総合アドバイザーでなければならないのです。
こうして下さいと決めつけるだけではなく、その人がどんなことなら改善できるか、しようと思うかを見つけてあげることがとても重要だと思います。

自分の体に目を向けて、大切にすることに気づかせてあげることも、健康産業にかかわっている人の使命だと考えます。