連載 「薬を売らない薬剤師のサプリメントアドバイス日記」Part2

生命維持活動に必要な栄養素、摂れていますか? Part2

先日、村上和雄先生の講演を聞いてきました。
村上先生とは、DNA解明の世界的権威・筑波大学名誉教授で、お歳は71歳。
とても若々しくとにかくお話が面白く、あっという間に時間が過ぎて行きました。

私たちのDNAの働きは数%しか解明されていないらしく、ほとんどの働きがわかっていないということでした。
働きが分からないDNAは、環境や刺激で変化するらしく、火事場のバカ力のように、良い遺伝子が突然働き、すごい力を発揮できる可能性を秘めているようです。

またうれしいことに、遺伝子は歳を取らないので、いくつになっても目覚めさせることができるそうです(^_^)。
その遺伝子のスイッチが良い方向にONされる場合と、悪い方向でONされる場合があるようで、良いスイッチが入るには、プラス発想をすることだと言われていました。

眠っている遺伝子を目覚めさせたいですよね。
大ばけするかもしれませんよ~(^o^)/

前回お話しました、タンパク質や脂質、糖質は通常の食事をしていれば、大きな不足はないと考えられますが、現代人が問題なのは、微量しか摂取しなくても良いにもかかわらず、足りていない人が多いと考えられるのがビタミンやミネラルです。

食生活が欧米化した現代、高タンパクや高脂肪食が増えました。
もともと、欧米人は食事の40%が脂肪から摂取し、日本人は60%以上を炭水化物から摂取していました。
そういう食事を摂取する体であったにもかかわらず、脂肪量が増えバランスが崩れたため、動脈硬化や糖尿病などの病気が多くなってきました。

また、日本はせまい国土を有効利用するために、土壌の酸性化が進み、土の栄養分が低下してしまっています。
その上、農薬や化学肥料も乱用もあり、充分な栄養素が食物に取り込まれにくくなっています。

私たちの体は、代謝という栄養が生体内に吸収されたのち、色々な過程を経て排泄されていく変化が体の中で行われています。
この栄養素を元に、新しい細胞を作ったり、不足している成分を補ったりしています。

そして、摂取した栄養を燃やすことで、エネルギーを作り、分解や排泄が行われています。
吸収された栄養素は、一部がエネルギーに、その他はグリコーゲンや中性脂肪などに合成され、エネルギーとして蓄積されます。

代謝には、基礎代謝と上記のエネルギー代謝があります。
基礎代謝は、安静時に呼吸したり体温を維持したりするなどの生命活動に最低限必要な代謝のことです。

エネルギー代謝は、運動などで消費するものと食事で消費するものがあります。
運動での代謝は、動くことで燃焼してエネルギーを生み出します。

食事での代謝は、食べたものが吸収分解され排泄される代謝で、それには酵素やビタミン、ホルモンが大きく関わってきます。
酵素を働かせるにはミネラルが大きく関わり、ビタミンを働かせるためにもミネラルは必要不可欠です。
代謝にかかわるビタミンやミネラルが不足すると、エネルギーに変換されにくくなり、余った分を体に蓄積してしまうようになります。

このように、私たちが生きていく上で、微量にもかかわらずビタミンやミネラルは大変重要な働きをしているわけです。
現代は、満腹になることは可能ですが、体に必要な栄養素がきちんと摂取できているかは定かではありません。
人によって個人差はありますが、食生活やライフスタイルでも大きく左右されてしまいます。

ビタミンやミネラルをきちんと摂取するためには、やはりバランスの良い食事を心がけることが一番大切です。
その上で、不足を補うサプリメントを有効利用することが効果的だと考えられます。

続きは次回に・・・・